仕事に育児と頑張りたい気持ちはあっても、実際にはモチベーションが湧かずに悩んだことはありませんか?
育児のモチベーションを保つには、父親としての自覚や実感が大切です。実は、育児に関わり始めるタイミングによって「父親になった」という実感の深まり方が変わってくるといわれています。もし、育児のモチベーションが保てないと感じているなら、それは「出遅れ状態」かもしれません。
この記事では、父親としての意識を育みながら無理なく子育てに関わり続けるためのポイントと、日常生活で簡単に取り入れられる工夫を紹介します。
目次
モチベーションの低下と、なぜ父親としての自覚が足りないのか
最初は育児に積極的に関わろうと意気込んでいても、いざ始めてみるとモチベーションが続かず、思ったように自信や自覚を持てないこともあります。育児に対するモチベーションが上がらない背景には、さまざまな要因が潜んでいます。
モチベーションの低下にどんな要因があるのか、詳しく見ていきましょう。
育児のモチベーションが続かないって人、もしかしたら妊娠期や新生児期にあまり関われていないのが原因かもしれないね。
にゃるほど、妊娠中からの関わりが少ないと、赤ちゃんとの絆が感じにくくなって、やる気も出にくいことがあるにゃ。
なぜモチベーションが上がらないのか?
まず大前提として、モチベーションが上がらない理由を確認しておきましょう。その背景には、いくつかの要因が考えられます。
妊娠期の夫婦の関係と、子どもへの絆形成
妊娠期に妻への関わりが不十分だと、父親が子どもへの情緒的な絆(ボンディング)を形成するのが難しくなることがわかっています。つまり、妊娠中に協力関係が築けていない場合、育児への意欲が高まりにくく、モチベーションを失いやすい傾向にあります。入院や里帰り出産による初期育児の機会不足
出産後すぐに母子が里帰りをしたり、入院期間が長い場合、父親が新生児と過ごす時間が限られると、父親としての実感を得る機会が遅れる傾向があります。新生児期の関わりが少ないと育児に対するモチベーションが低下しがちです。育児への自信のなさ
出産直後から母親が育児をリードするケースが多いため、父親は「自分は役に立っていないのでは」と感じることも。慣れていないことでうまくいかず、落ち込んでしまうことも多く、自信が持ちにくくなります。仕事と育児の両立の難しさ
日中の仕事で疲れ切ってしまい、帰宅後の育児に十分な体力が残っていないことも多いです。その結果、育児と仕事の両立が負担に感じられ、育児に積極的に関与する意欲が薄れてしまうこともあります。
まずはモチベーションに頼らず、頼りやすい存在になろう
頼りやすい存在になることは、家族にとっても父親自身にとっても信頼の基盤となり、育児の場面で自然に役割を見出せる助けになります。頼りやすさが、父親が育児に参加するきっかけともなり得ます。
モチベーションに頼るのではなく、まずは頼られる存在になってみませんか?
モチベーションに頼るんじゃなくて、まずは家族にとって頼りやすい存在になるのが大事なんだね。
小さな成功体験が増えていくと、自分にもできるっていう自信がつくにゃんよ。それが育児のやりがいにもつながるんだにゃ。
うん、完璧を目指さず、できる範囲から少しずつ始めてみるよ。そうすれば負担も少なく、長続きできそうだね。
絶対に断らない意思!頼まれ上手になる姿勢
頼まれたことを絶対に断らない姿勢は、家族の信頼を得るための大切な第一歩です。モチベーションが低いときには、自分から進んで動くのが難しいこともありますが、頼まれたときに快く引き受けることを習慣にしていくと、自然と積極的に動けるようになっていきます。
小さな成功体験が自信につながる
たとえば、頼まれたおむつ替えや寝かしつけを引き受けてこなすことで、「自分にもできる」という小さな成功体験が生まれます。これが積み重なることで、育児に対する自信が育っていきます。頼られることで、家族の中での役割が増える
頼まれごとを断らずにこなすことで、家族から「頼れる存在」として信頼されやすくなります。家族にとって欠かせない存在としての実感が生まれ、育児のやりがいも感じられるようになるでしょう。
完璧を求めず、無理なくできる範囲から取り組む
最初から完璧を目指すと負担が大きくなり、続けるのが難しくなることもあります。できる範囲で少しずつ慣れていくことが長続きのコツです。
負担を軽減し、育児が日常に溶け込む
完璧さにこだわらず、「できることから少しずつ」という心構えを持つことで、育児に対する負担が軽減されます。こうして育児が日常に溶け込み、無理なく続けやすくなります。少しずつ自信を深める
小さな成功体験を重ねることで、育児に対する不安が和らぎ、自信が高まります。難しいと感じていたことも、自然と日常の一部として取り組めるようになるでしょう。家庭内での存在感が増す
簡単なタスクでも、家庭内での自分の役割としてこなしていくことで、存在感が高まり、家族にとって欠かせない存在としての位置づけが強まっていくでしょう。
自分から育児に関わるための5つの方法
父親が自分から育児に関わる姿勢を持つことで、家庭の協力体制がスムーズになり、妻の負担も軽減されます。以下の5つの方法を実践することで、無理なく自然に育児に参加しやすくなります。
1. 前向きな姿勢で頼まれたタスクに取り組む
頼まれた家事・育児は、笑顔で前向きに取り組む意識を持ちましょう。気持ちよく引き受けることで、妻に負担を感じさせない姿勢が伝わりやすくなります。
頼まれたときは笑顔で対応する
急に頼まれたことでも、まずは「了解!」と気持ちよく返事をして行動に移すことで、育児に対する前向きな姿勢が家族にも伝わり、信頼を築きやすくなります。小さな積み重ねが信頼感を生む
細かなお願いにも嫌な顔をせずに応えることで、妻や家族の信頼も増していきます。信頼されることで、育児における存在感も高まっていきます。結果として自ら行動できるようになる
いつの間にか自分から進んで動けるようになり、「次は何をしようか」と自然に考えられるようになります。頼まれなくても自ら行動することで、さらに自信と信頼が高まっていくでしょう。
2. パートナーに対して感謝の気持ちを伝える
日々家事や育児を支えている妻に、素直に感謝の気持ちを伝えることは、夫婦がお互いを支え合うための大切な一歩です。感謝のひと言が積み重なることで、協力的で信頼できる関係の土台が生まれ、妻も安心して頼みごとができるようになります。
「いつもありがとう」のひと言が関係を円滑に
ちょっとした感謝のひと言が、夫婦間の信頼を深めます。「ありがとう」という言葉は、思いやりを示し、協力的な関係を築いていくための大切な役割を果たします。感謝が「頼みやすさ」につながる
感謝をしっかり伝えることで、妻も遠慮なく頼みごとができるようになります。「何かあったらいつでも言ってね」と伝え、頼みやすい雰囲気を作ることも重要です。お互いに支え合う気持ちが育ち、自然と家族全体の協力体制が強まっていくでしょう。
3. フィードバックを素直に受け取る
育児や家事に取り組む中で、パートナーからフィードバックをもらうことがあります。自分のやり方とは違う意見をもらうこともありますが、文句として受け取らず、改善のヒントとして素直に受け入れることが大切です。
ポジティブに捉えて改善する
フィードバックは、より良い育児や家事のやり方を見つけるためのチャンスです。「こうしてほしい」と言われたときには、文句ではなく改善点としてポジティブに捉えましょう。柔軟な姿勢が信頼につながる
素直にフィードバックを受け入れる姿勢を持つことで、パートナーも安心して頼りやすくなります。柔軟に対応し改善を重ねることで、頼まれ上手になっていきましょう。
4. 頼られなくなったら、それが「終わりのサイン」
もし頼まれることが少なくなったと感じたら、それは無意識に嫌な顔をしていたり、頼みづらい雰囲気を出してしまっているサインかもしれません。頼られることを当たり前とせず、頼みやすい雰囲気を維持することが大切です。
無意識の反応に気をつける
頼まれたとき、少しでも嫌な顔をしていたり、ため息をついてしまうと、パートナーが「頼みづらい」と感じてしまうことがあります。どんな小さな頼みごとでも、頼みやすい空気を保つよう癖をつけましょう。頼みやすい雰囲気を意識する
たとえ忙しいときや疲れているときでも、無理のない範囲でパートナーの頼みごとに応じる姿勢を見せることで、気軽に頼ってもらいやすくなります。ちょっとしたことでも気軽に頼んで大丈夫と思って貰えれば、家庭円満間違いなしです。
5. 慣れてきたら自主的に家事育児に参加する
家事や育児のタスクに少しずつ慣れてきたら、頼まれるのを待つのではなく、自主的に動くことを意識しましょう。自ら進んで行動することで、家庭内での役割も増え、さらに信頼が深まります。
「次は何をしようか」を考えて行動する
慣れた作業に対して、次は自分から率先して取り組むことで、パートナーの負担も軽減されます。自主的に動く姿勢が、家族にとって安心感を与えます。家事や育児の流れを観察して気づく力を育てる
日々の家事や育児の流れに目を配り、必要なことや次にやるべきことに気づく習慣をつけると、自分から行動しやすくなります。自分から関わることで得られる達成感
自主的に行動することで、頼られる以上のやりがいと達成感を感じやすくなり、家庭での役割にさらに自信が持てるようになります。
小さな関わりから始めることで得られる大きなメリット
育児に少しずつ関わることで得られる小さな達成感が、次第に自信とやりがい、そしてモチベーションにつながります。小さな関わりが家庭内での存在感を確立し、自然と育児が無理なく続けられるようになります。
小さな関わりからでも、育児に携わると少しずつ達成感が得られるんだね。それがモチベーションに繋がるのか……。
そうにゃ!おむつ替えや寝かしつけ、簡単そうなことでも、ちゃんと役割を実感できるから、やる気が出てくるんだにゃ。
そして、家族からの『ありがとう』があると、また頑張ろうって思えるにゃ。少しずつでも関わることが大事なんだにゃ。
うん、次もやってみようって思えて、育児が自然に日常の一部になるように感じられそうだよ。
小さな達成感が積み重なり、自然とモチベーションが高まる
自分の役割を実感できる
おむつ替えや寝かしつけなど小さなタスクをこなすことで、育児における自分の役割を実感しやすくなります。家族からの「ありがとう」が次への力に
家族に喜ばれる姿や妻からの「ありがとう」が、次の行動へのやる気を引き出してくれます。感謝がモチベーションの維持につながるでしょう。
いつの間にか自信がつき、育児や家事へのハードルが下がる
自然と育児や家事が日常の一部に
少しずつ関わることで、難しかった育児や家事が次第に慣れ、日常の一部として取り組みやすくなります。次の行動への意欲が湧きやすくなる
自然と自信がつき、次もやってみようという意欲が湧きやすくなるため、無理なく育児を続けやすくなります。
頼りやすい夫になるためのヒントもチェック
協力し合うためには、パートナーの視点を理解することも大切です。妻がどのように夫に頼りたいと思っているか、その視点から見ることで、育児の協力体制がよりスムーズになるでしょう。
こちらの記事も、ぜひ合わせてご覧ください。
こちらもどうですか?
モチベーションを高めて子育てに自信を!
育児に積極的に関わりたいと思っていても、モチベーションが上がらなかったり、どうしても自信が持てないこともありますよね。そんなとき、無理なく育児に関わり続けるための5つのコツを取り入れることで、父親としての役割を自然に見出しやすくなります。
1. 絶対に断らない意思で頼まれ上手に
モチベーションが低いときこそ、頼まれたことは快く引き受ける姿勢を習慣に。小さな成功体験が積み重なり、少しずつ自信が育まれていきます。2. パートナーに感謝の気持ちを伝える
日々の育児や家事を支えているパートナーに感謝を伝えることで、夫婦が支え合いやすい環境が生まれます。感謝のひと言が、頼られやすい存在になる土台にもなります。3. フィードバックを素直に受け入れる
パートナーからのフィードバックは、改善のヒントとして受け止めましょう。柔軟な姿勢で取り組むことで、より良い育児や家事ができるようになり、自信も高まります。4. 頼まれなくなったら、自分の態度を見直す
頼まれることが減ったと感じたら、無意識に頼みづらい雰囲気を出していないかを振り返りましょう。頼みやすい空気を意識することが、育児での役割を継続するポイントです。5. 慣れてきたら自主的に育児や家事に参加する
少しずつ慣れてきたら、自分から進んで関わる意識を持ちましょう。家庭内での役割がさらに確立され、頼られる以上のやりがいと自信が得られます。
これら5つのコツを意識しながら日々少しずつ行動することで、自然と育児へのモチベーションが高まり、父親としての自覚と自信が生まれていきます。頼りがいある存在として、家族と共に充実した時間を築いていきましょう。
この記事を書くにあたり、以下の文献を参考にしました。
参考文献:J-STAGE 日本公衆衛生雑誌(妊娠期における父親のパートナーに対する関わりとボンディング障害の関連)
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