今、子どもを持たない選択をする夫婦が増えています。
経済的な不安や子育ては大変というイメージから、一歩を踏み出すのに迷いがあるのは自然なことです。けれども、父親が子育てに関わることで見えてくる新しい喜びや、家族として共に成長する経験は、想像以上に豊かなものです。
この記事では、父親としての子育てがもたらす意外な発見や、子どもと過ごす日々が人生に彩りを与える様子について、お伝えします。
目次
子どもを持つことに迷う今、何が必要なのか
経済的な不安や子育ては大変というイメージから、子どもを持たない選択をするのは自然なことかもしれません。実際、2024年には日本の出生数が70万人を下回る見込みで、少子化が進んでいます。このままだと、子どもたちが成長する社会も変わってしまうかもしれません。
子どもを持つことに迷う気持ちに寄り添いながら、「今、何が必要なのか」を一緒に考えてみましょう。
出生数が減ってきている現実を知ると、ちょっと心配になるよね。このままのペースで減少が続くと、子どもたちが成長する社会も変わってしまうかもしれないし。
確かに、少子化が進むと将来の社会がどうなるか不安になるにゃん。でも、子どもを持つことに迷う気持ちもわかるにゃね。
今の時代、子育てってすごく大変なイメージがあるし、自由が失われるって思う人も多いんじゃないかにゃ?
少子化と出生数減少という現実
2024年上半期の出生数は合計329,998人にとどまり、前年同期比で6%以上の減少が見られました。月ごとの出生数も、1月の54,624人から6月の55,313人と伸び悩んでいます。
人口動態統計月報(概数)令和6年6月分 出産分
- 1月:54,624人
- 2月:51,884人
- 3月:52,470人
- 4月:56,563人
- 5月:59,144人
- 6月:55,313人
ー 参考文献1
生まれてくる子どもが減っている背景には、未婚化や晩婚化、そして「育児は大変だ」というイメージがあります。では、なぜ育児がこんなにも「大変」なものとされているのでしょうか?
子どもを持つことへの不安と背景
子どもを持つことへの不安にはさまざまな要因がありますが、子どもがいることで失われる時間や、結婚によって制限される自由に対する懸念が大きく影響しています。自分の時間を楽しむことが優先される風潮も、このような不安を後押ししているかもしれません。
子どもを持たないことで得られる自由
子どもがいなければ、自分の時間やお金を自由に使えるため、キャリアに集中したり、趣味に没頭することができます。この自由さに魅力を感じる人も多いです。結婚しないことで保たれる個人の時間
自由なライフスタイルを維持でき、縛られることが少ないのは魅力です。先行き不安な世の中だからこそ、結婚しないことを選ぶのは自然なことかもしれません。共働き世帯が増え、育児負担が偏りがちな現状
共働きが当たり前になった今、夫婦が共に家庭を支える時代ですが、実際には家事や育児の負担が女性に偏りがちです。結果として、女性が仕事と家庭の両立に大きな負担を感じ、育児が「大変だ」という印象を強めているのも事実です。
このような背景から、個人の生活を優先し、子どもを持たない道や結婚しない生き方を選ぶことが、少なからず当たり前のような世の中になっています。
子どもが生まれることで得られる本当の幸せ
正直なところ、子どもが生まれると、家計が少し苦しくなったり、忙しさが増えるのは事実です。
とはいえ、子どもがいることで得られる幸せの瞬間は、何者にも代えがたいものです。日々の中で小さな成長や笑顔に気づくたびに、家族としてのつながりが深まり、忙しさの中にも温かな充実感が広がっていきます。
「個」で自由に生きるのもいいけど……。
結婚や出産で得られる絆は、一人じゃ得られない幸せが広がるんだにゃん。
家族が支え合うことで感じる幸せ
子どもが生まれると、生活は一変します。経済的な負担や忙しさが増える一方で、これまでの価値観や人生の中心が大きく変わり、新たな喜びと豊かさが日常にあふれるようになります。
子どもの笑顔がもたらす家庭の温かさ
子どもが見せる笑顔や、家族が一緒に過ごす時間が、日常に穏やかな幸福感をもたらします。子どもの小さな成長をみんなで喜ぶことで、家族の一体感が深まります。家族で見守る、子どもの成長
初めて言葉を発したり、歩き始める姿を家族全員で見守ることで、親としての喜びが共有され、家族の絆が一層強まります。こうした成長の瞬間をともに喜べることは、かけがえのない幸せです。育児をシェアすることで生まれる信頼と感謝
家事や育児を協力し、互いに「ありがとう」を伝え合うことで、家族としての信頼が深まり、支え合う喜びが感じられます。こうした日々の感謝が家庭の温かさを育てます。子どもと過ごす時間が増やす家族の喜び
子どもと3人で過ごす穏やかな時間や、家族で出かけるひとときが、新しい経験を通じて家族全体に特別な喜びとつながりをもたらします。
家族のつながりと人生の深み
子どもが生まれると、自分中心にまわっていた世界が、子ども中心の世界へと切り替わります。それまで自分が主人公だった人生は、次第に子どもの成長を支えることが生きがいへと変わっていきます。
そうして、ふとした瞬間に気がつきます。自分の親が抱いていた気持ちが、子どもが産まれた今ならわかるのです。これこそが、父親になって感じる本当の幸せなのかもしれません。そして、バトンは次の世代へと受け継がれていきます。
自分が受け継いできたものを子どもに、そして子どもがまた次の世代に引き継ぐことで、家族の物語は長く続いていきます。親から子、そして孫へとつながる家族の連続性が、自分の存在を支えていると感じるとき、そのつながりが心に深い安心感をもたらしてくれます。
結婚をすると自由は少なくなります。子どもをつくると確かにお金はかかります。しかし、子どもを持つことで得られる豊かさは、深い幸福感をもたらしてくれるでしょう。
「個」の自由と「群」としての豊かさ
「個」としての自由とその限界
自分の時間を自由に使い、キャリアや趣味に没頭する生活は魅力的です。一方で、家庭の温かさや成長の喜びがあり、忙しさの中でも心の拠り所として生活に深みを与えてくれます。「群」としての価値観と成長
家族と支え合い、成長していく「群」の生活には、個人だけでは得られない喜びと充実感が広がります。家族の中で新たな視点に触れ、人生がより豊かで深いものへと変わっていきます。
家族の中で育まれるつながりと支え合いが、日々に温かさと充実感をもたらし、人生の深みを増してくれるでしょう。
女性が子ども持ちたいと思える家庭を目指して
父親になるということは、「自分のための人生」から「家族と共に歩む人生」へと視点を変えることです。人生の主人公が「自分」から「子ども」へと移り、次世代へとバトンを渡していくことで、家族のつながりが深まります。
男性がこうした家族との歩みを意識することで、女性にとっても「子どもを持ちたい」と思えるようになり、少子化の改善にも繋がります。
父親になるってことは、自分のことばっかり考えてちゃいけないってことだよね。
そうにゃん、家族全体のことを考える必要があるにゃ。
今までは自分中心だったけど、これからは家族みんなのために何ができるかを考えないとね。
子どもを持ちたくない気持ちを打破するには
多くの女性が「子どもを持つこと」に迷いや不安を抱える背景には、育児や家事の負担が女性に偏る現状が関係しています。内閣府の調査によると、出産そのものは男女ともに高い幸福感をもたらしますが、特に女性にとっては、出産後に幸福感がわずかに減少する傾向が見られます。
女性は、第1子出産前に、非常に高い主観的幸福度を回答し、出産後も若干低下しているものの、高い水準を維持している。出産前は14人中8名が主観的幸福度を最高値の10と回答し、出産後も7人が10と回答している。男性は、出産前は、それほど高くはないが、出産後は、女性と同じ水準の主観的幸福度を回答しており、10人中5人が10と回答している。
ー 参考文献2
さらに、SNSなどでも出産後の不満や育児の辛さといった声が頻繁に見られ、こうした情報が子どもを持つことへの不安を助長しているのが現状です。
子どもを持つことに前向きな気持ちを抱けるようになるためには、男性が少しでも家事や育児に関わり、支え合う姿勢を示すことが必要と言えるでしょう。
家族の幸せを夫婦で共有するために
家族の幸福感を夫婦で共有するためには、男性の主体的な育児や家事への参加が欠かせません。家族が自然に支え合って、ちょっとした日々の感謝を伝え合うことができれば、もしかしたら出産数の減少にも歯止めをかけるきっかけになるかもしれません。
男性の育児参加がもたらす安心感
育児や家事に男性が積極的に関わることで、女性も安心して子育てや仕事に向き合いやすくなります。家族全員が支え合うことで、母親も家庭での喜びを感じやすくなるでしょう。「任せきり」にしない、自然な協力体制
固定的な役割分けでは、家庭の負担が一方に偏りがちです。家族が柔軟に協力し合うことで、家庭が本当に支え合う場となります。
男性が主体的に家庭に関わる姿勢は、家族全体の幸せに直結します。家族の幸せを願う人生は、想像以上に豊かで心強く充実した生きがいになるでしょう。
協力し合う家族が感じる「育児の幸せ」
育児には確かに大変な面も多く、時間や体力を必要とする場面が少なくありません。特に一人で抱え込んでしまうと、その負担感は大きくなりがちです。
しかし、夫婦が共に育児や家事に取り組み、互いに支え合う関係があると、育児の負担も分散され、大変さよりも「家族としての喜び」を感じやすくなります。
夫婦が互いに感謝し支え合う環境は、子どもにもその温かな関係が伝わります。家庭全体で感じるこの幸せが、育児の大変さを和らげ、家族全員が一緒に成長しているという充実感を得られ幸福感を高めてくれます。
男性は単純、褒めて伸ばす家庭の幸福
育児の協力体制がしっかりと築けるか不安に感じる方も多いと思いますが、男性は意外に素直なものです。
家事や育児に取り組む際、「ありがとう」といった感謝の言葉やさりげない気遣いを示すことで、男性は自分の役割が認められていると感じ、より前向きに取り組みやすくなります。
はじめて父親となった男性は,【妻と2人で子どもの成長を見守り心に余裕を感じる】ときや,【妻が父親となった自分を気にかけてくれていると感じる】とき,【妻への心遣いが届いていると感じる】ときに,幸せを感じていた.
ー 参考文献3
妻が喜びや感謝の表情を見せることで、夫も達成感を得やすくなり、よりスムーズな協力体制を築けます。素直に感謝の言葉や喜びを受け取り、家族のために取り組む姿勢が、結果として自分自身の幸福にもつながるのです。
褒め上手、頼まれ上手は家庭円満の秘訣です。
未来をともに歩む家族のかたちを目指して
育児に迷いや不安を感じている方へ、まずは家庭の温かさや、子どもがもたらす日々の喜びに目を向けてみませんか?確かに、育児は決して楽なものではありませんが、家族がともに支え合い成長する姿はかけがえのないものです。
父親が主体的に関わり、家庭の幸福をともに築いていく姿勢を持つことで、日々の小さな喜びが積み重なり、家族全員の心に豊かさをもたらします。その家庭で子どもを持ちたいという気持ちは自然と作られるものです。
この記事の要約
- 育児の負担が女性に偏る現状が、子どもを持つ不安の一因になっている
- 父親の育児参加が、家族全体で支え合う家庭環境を作り出す
- 子どもの成長は、親にとって何よりも喜び
- 夫婦で感謝を伝え合うことで、家庭内に温かい雰囲気が生まれる
- 家族全体で協力し合うことで、日々に小さな幸せが増えていく
- 互いにサポートし合う関係が、豊かで充実した家庭生活の基盤になる
夫が積極的に家庭に関与することで、家事や育児の負担が軽減され、日常に小さな幸せが増えていきます。出産数が減っている今だからこそ、子どもを持ちたいと思える家庭を目指してみてはどうでしょうか?
参考文献1:厚生労働省(人口動態統計月報(概数)(令和6年6月分))
参考文献2:内閣府(配偶状態・結婚、子供の有無・子供の誕生が 主観的幸福度に与える影響について)
参考文献3:J-STAGE The Journal of Nursing Investigation(はじめて父親となった男性が妻との関わりの中で幸せを感じるとき)
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