日々の育児に追われ、「もうめんどくさい」「やめたい」と思う瞬間、あるかもしれません。特にワンオペ育児や家庭内でのコミュニケーション不足が続くと、その負担はさらに増し、つらい気持ちが強くなりがちです。

しかし、多くの場合、育児がつらいと感じる原因は夫婦間のコミュニケーション不足や、夫が家事や育児に参加できていない状況にあることが少なくありません。

ここでは、育児が大変と感じる原因とその改善策をご紹介します。ぜひ、夫婦で読みながら参考にし改善策を探ってみてください。

育児が『めんどくさい』と感じる理由とは?

育児が負担に感じる原因の多くは、ワンオペ育児が大きな要因です。毎日の家事に育児をひとりでこなしていると、瞬く間に疲労が溜まっていきます。出産してすぐからワンオペならさらにきつくなります。

かわいい赤ちゃんを見て、めんどくさい……育児やめたい……。と思ってしまう状況はオーバーワークになっている証拠です。改善のためにも何が問題か見ていきましょう。

赤ちゃんがギャン泣きすると、責められてるような気がして心がズキズキするよね…

そうにゃ。しかも、それが毎日続くと、心がどんどん疲れていくんだにゃ…

ワンオペ育児の重圧とその対策

育児と家事を一人でこなすワンオペ育児は、精神的にも肉体的にも大きな負担がかかります。全てのタスクが一人に集中し、毎日が慌ただしく過ぎていく中で、体や心が疲弊してしまいます。

  • 全てのタスクが一人に集中する
    子どもの食事、オムツ替え、遊び相手、寝かしつけ、さらに家事など、毎日の家事や育児が全て一人の肩にかかると、自然と重い負担を感じてしまいます。

  • 相談やサポートを得にくい孤独感
    育児の悩みや家事の不安を気軽に話せる相手がいないと、孤独感が強まり、さらに負担が重く感じられることが多いです。

  • 夫の理解不足
    子どもが生まれる前と後で大きく変化している家庭環境に対し、夫が十分に理解できていないことがあります。理解不足は家事や育児の負担が過大に偏る原因です。

泣きやまない赤ちゃんと、精神的負担の重さ

赤ちゃんが泣くのは当たり前のこと、と頭ではわかっていても、毎日の育児の中で泣きやまない時間が続くと、どうしても責められていると感じてしまいます。

赤ちゃんはまだ言葉で感情を伝えることができず、泣くことで自己を表現しています。もし健全な精神状態であれば、実はそこまでストレスに感じません。

もし、赤ちゃんが泣いたときにどうしようもなく辛い気持ちが湧くとしたら、そばにサポートを頼める人がいないことが原因となっていることも多いです。

夫婦のすれ違いがもたらすストレス

もう一つの大きな原因は、パートナーとのコミュニケーション不足です。特に、育児や家事の大変さがパパに伝わっていないと、ママの中で「私だけが頑張っている」という不公平感が強くなります。

  • 育児が軽く見られている
    ママが専業主婦や育児休暇中だと、パパには「家にいるから楽だろう」と思われがちです。ですが、これは誤解で、危機感を持つべき状況です。

  • 見えない負担が増えている
    パパにとって表に見えやすい家事や育児の負担が少ないと、ママに見えない負担が集中します。これが家事育児の不公平を生みやすくなっています。

  • 簡単な作業に偏りがち
    家事育児の分担がされても、パパには簡単に見える作業が割り振られがちです。ママには細かい準備や隠れた家事が積み重なりがちです。

  • 不公平感が生じる
    ママに多くの作業が集中すると、「自分ばかりが大変だ」という不公平感が強まります。このすれ違いが、ストレスや夫婦間の衝突につながりやすくなります。

不公平感は心に突き刺さり、どんよりと心を蝕んでいく原因となっていきます。もしパートナーからポジティブな言葉でねぎらってもらえたり、「ありがとう」という感謝の気持ちが溢れる家庭であれば、心もずいぶんと軽やかになるはずです。

育児の負担を軽減するための解決策

育児が辛いと感じるときは、まず家事や育児の分担を見直してみましょう。多くの場合、ママに負担が偏りがちです。大切なのは、パパが手伝うという気持ちから、自分の役割として家事や育児に主体的に取り組むことです。

家事や育児の分担って、どうしてもママに偏りがちだから、まずは見直してみるのが大事だよね。

気持ちをお互いに伝え合う時間も大切だにゃ!不公平感がなくなると、ママの心の負担も軽くなると思うにゃん。

そして、無理しないで地域や家族、友人にも頼るにゃ。外のサポートを使うのも立派な方法にゃんだよ。

分担ではなく、パパが主体的に引き受ける

育児が辛くてめんどくさいと感じている状況では、分担の考え方を見直し、家庭内のタスクをパパが主体的に引き受けることが必要です。パパが柔軟に対応することで、ママの負担を軽減する必要があります。

  • パパが積極的に家事・育児を引き受ける
    ママが「育児をやめたい」と感じている状況は、心身に負担がかかりすぎているサインです。パパが危機感を持ち、家事や育児を進んで引き受けることで、家庭全体の負担を減らすことが求められています。

  • ママもシェアの心構えを持つ
    ママも一人で抱え込まず、パパに頼る姿勢を大切にしましょう。ただし、パパに多くを求めすぎるとシェアがしづらくなる場合もあります。たとえ最初は質が低くても、徐々に改善していけるように進めていくことが大切です。

育児での不公平感をなくすために、気持ちを伝え合おう

育児をやめたいと感じる原因のひとつに、家庭内での不公平感があります。不公平感が強まると精神的な疲労も重なりやすくなるため、お互いの役割や気持ちを共有していくことが大切です。

パパは、現状の負担や育児の大変さを理解することで、家庭全体で協力しやすい環境を作っていきましょう。

  • 日々のタスクや気持ちを見える化する
    家事や育児のタスクを見える形にすることで、お互いの努力をねぎらいやすくなります。不公平感を減らし、日々の頑張りに「ありがとう」の気持ちを大切にしましょう。

  • 気持ちを伝え合う時間をつくる
    1日の終わりにお互いの気持ちを話す時間を持つことで、理解が深まり、支え合いやすい環境が整います。日常的なコミュニケーションが、夫婦間での信頼と安心感を高めます。

仕事が忙しいパパへ、育児と両立するためのヒント

仕事が忙しいと、なかなか育児に手が回らないと感じるパパも多いでしょう。

しかし、育児に参加できない原因が仕事であるならば、職場環境の調整や働き方の見直しを検討することが大切です。できない理由を作るのは簡単ですが、それ以上に改善することも可能なハズです。

  • 働き方を見直す
    仕事は大切ですが、仕事に打ち込みすぎて家庭が崩壊してしまっては意味がありません。家庭とのバランスを意識し、無理なく育児に参加できる働き方を考えましょう。

  • 上司や同僚に相談する
    仕事が多忙で育児に参加しづらい場合、まずは職場の上司や同僚に相談することを検討しましょう。特に、残業が多い職場であれば、定時に帰れるように根回しをするなど、育児が大変な期間だけでもある程度の融通がきくよう働きかけることが必要です。

外部サポートを上手に利用して負担を軽減

家庭内でのサポートに限界を感じた場合は、外部サポートを積極的に活用することも一つの手です。特に、産後ケア家事代行のサービスは育児の負担を減らすために役立ちます。

  • 地域の支援を活用する
    市区町村が提供する育児支援や産後ケアサービスは、家庭の負担軽減に大いに役立ちます。補助金や助成制度がある場合も多く、公的サポートを利用することで、育児を家庭だけで抱え込まずに済みます。

  • 家族や友人にも頼る
    地域の支援に加えて、親しい家族や友人のサポートも大きな助けになります。少しの間子どもを見てもらったり、困ったときに相談するなど、周りのサポートも積極的に取り入れましょう。

  • 家事代行サービスの利用も検討する
    家事の負担が減ると、育児に集中でき、家庭全体に余裕が生まれます。家事代行サービスは市などの補助金で利用できる場合もあります。外部に家事を依頼することで、気持ちにゆとりが生まれ、育児が楽になるきっかけになるでしょう。

感謝の気持ちを忘れずに

ここまで読んでいただき、パパはどんな感想を持たれましたか?

育児の負担や家庭内の不公平感について、少しでも改善のヒントが見つかったなら、そこが大きな第一歩です。「ありがとう」を忘れずにいれば、少しずつ余裕が生まれ、協力しやすい環境が整っていきます。

一方で、自分には難しいと感じる方もいるかもしれません。

「ありがとう」って、ほんの一言だけど、すごく大事だよね。言われると、ふっと気持ちが軽くなることもあるし。

そうだにゃ!感謝の気持ちがあると、自然と助け合いやすい雰囲気ができてくるにゃん。

なぜ「難しい」と感じるのか?

難しいと感じるのは、言いかえれば「育児が大変だ」と認めている証拠です。このまま改善しないと、ママが心身ともに限界を迎え、倒れてしまう恐れもあるでしょう。

もし仕事が忙しく、結果として育児や家事に負担に感じるなら、家庭を守るためにも働き方を見直す必要があります。もし、「自分はお金を稼いでいるから大丈夫」と思っているのであれば、家事代行サービスや産後ケアなどのサポートを活用し、家庭の負担を軽減する工夫を取り入れることが大切です。

少なくとも、夫婦だけでの話し合いで解決が難しくなっている状況です。職場の同僚や上司、地域の育児支援窓口など第三者のサポートを頼ることも急務と言えます。

難しいと感じるなら、まず感謝が必要

育児を「難しい」と感じるなら、まず最低限、パートナーへの感謝が必要です。

お互いの負担を理解し、「ありがとう」と伝えることで、協力しやすい雰囲気が生まれます。感謝の気持ちを持つことが、育児の負担感を軽くし、家庭を支えるための第一歩になります。

感謝を伝えることが日常的になれば、主体的にうごくためのきっかけにもなります。どんなに小さなことでも、少しずつ感謝を口にすることで不公平感は小さくなっていくでしょう。

もし何もかもが難しいと思うのであれば、少なくとも感謝の気持ちだけは大切にしてください。

めんどくさいを卒業し、家庭円満へ

育児を「めんどくさい」「やめたい」と感じるとき、多くの場合、その原因はパパの育児不参加にあります。以下のポイントを参考に、家庭内の負担をシェアしやすい環境を整えていきましょう。

  • パパが主体的に育児や家事を引き受ける
    パパが育児に積極的に関わることで、ママの負担が軽減され、家庭全体が楽になります。

  • 仕事と家庭のバランスを見直す
    仕事が忙しいと感じる場合は、働き方を見直したり、職場での調整を検討して、育児に参加できる環境を整えましょう。

  • 第三者に相談する
    職場の上司や同僚、地域の育児支援窓口など、頼れるサポートを活用することも効果的です。

  • 夫婦で感謝を共有する
    お互いに感謝の気持ちを伝え合うことで、家族の絆も深まります。感謝の気持ちが家庭内に余裕を生み、協力しやすい環境を作ります。

ちなみに、パパが「めんどくさい」と感じているうちは、ママの「育児をやめたい」という気持ちは消えにくいものです。パパが積極的に参加し、自ら育児と家事を受け持つ意識を持つことで、育児の負担が軽減され、家族全体が協力しやすくなっていきます。

育児は、やり方や心持ち次第で楽しい経験に変わります。日々の小さな変化や成長を一緒に感じることで、かけがえのない思い出が積み重なっていくでしょう。


この記事を書くにあたり、以下の文献を参考にしました。
参考文献:J-STAGE(父親の育児参加が母親,子ども,父親自身に与える影響に関する文献レビュー)

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