愛着とは、親や養育者との間で形成される深い心理的な絆や信頼関係を指し、子どもの情緒の安定や社会的な発達に重要な役割を果たします。

特に乳幼児期に親が子どもの要求や感情に一貫して応じ、安心感を与えることで築かれます。安定した愛着が育まれると、子どもは将来にわたり他者と良好な関係を築きやすくなり、自己肯定感や信頼感が育ちやすくなります。

愛着理論と愛着の種類

愛着理論は、心理学者ジョン・ボウルビィによって提唱され、乳幼児が安定した関係を親や養育者と築くことが、健康な心の発達に欠かせないとされています。愛着の種類は主に以下の通りです。

  1. 安定型愛着
     親が一貫して子どもに応じ、安心感を与えられることで形成されます。このタイプの愛着を持つ子どもは、他者と積極的に関わり、安心して親から離れることができるようになります。

  2. 回避型愛着
     子どもが親との距離を取ろうとするタイプで、親が十分に欲求に応えない場合に生じやすいです。感情を抑え、他者に対して距離を保つ傾向が見られます。

  3. アンビバレント型愛着
     親の対応が一貫していないときに生じやすく、子どもが不安定な感情を抱きながらも強い執着を示す傾向があります。

  4. 無秩序型愛着
     虐待などによって愛着が混乱し、不安定で予測不可能な行動が見られる場合です。子どもは親に対して愛情と不安を同時に抱くことが多いです。

愛着形成の重要性

愛着は乳幼児期の基本的な発達課題とされ、安定した愛着があることで、子どもは感情を自己調整しやすくなり、ストレスにも強くなります。将来の人間関係の基盤としても重要であるため、親が子どもの感情に寄り添い、愛情を注ぐことが、成長に欠かせないポイントです。

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